iPhoneやAndroidスマホ、そしてノートPCを高速で充電するためには急速充電器が欠かせません。そんな日々私たちが利用している充電器が、急速充電に対応しているか否かを示すために「USB Power Delivery」(以下、USB PD) という規格が存在しています。近年発売されている急速充電器の多くのにその名が記載されているので目にしたことがある方も多いと思いますが、具体的にUSB PDとはどのようなものなのか? そしてどのような機能のことを指しているのか? 今回はそんな急速充電の新時代を拓く革命的なテクノロジーであるUSB PDについて徹底解説をしていきます!
この記事で分かること!
- USB Power Delivery (USB PD)の概要・基本について
- USB PDの技術の仕組みやその原理
- USB PDを用いた急速充電の充電速度について
- USB PDに対応したおすすめの急速充電器・ケーブル
USB PDとは? 規格の基本的な概要について
基本的な説明はAIに任せてしまいます。生成系AIの中でもソースをもとに正確な情報を提供してくれるBing AI Chatによれば、
USB Power Deliveryとは、USBの規格の一つで、USB Type-Cコネクタを使ってデバイス間の充電や電力供給を効率的かつ高速に行うことができる規格です。従来のUSB充電に比べて、最大240Wまでの高電力を伝送できるため、急速充電が可能です。USB Power Deliveryに対応したデバイスは、スマートフォンやタブレット、ノートPCなどがあります。
Microsoft Copilot (GPT-4)
ここでのポイントは、
- USB Type-Cを用いた充電であること
- 最大240Wの急速充電が可能であること
- 対応デバイスが豊富であること
の3点です。これらのポイントを中心に、以下詳しい技術の仕組みや原理について解説していきます。
USB PDの技術の仕組みやその原理
USB PDに対応した製品を使えば、充電器とケーブル、デバイスを接続するだけで自動的に急速充電を行ってくれます。これは、Type-Cコネクタに搭載されている「CCライン」という信号ラインによって情報を自動的に交換してくれるためです。
少し言い換えると、「このCCラインとか言うケーブルに搭載された超優秀なセンサーのようなものが自動的に充電器とデバイスの情報を手に入れて、自動的に安全に急速充電をしてくれる!」ということです。
この「CCライン」はかなり優秀で、全て自動でデバイスに入力可能な最大の電力を検知して充電を開始してくれるため、安全安心に急速充電をすることが出来ます。
充電速度について
かつてのUSB充電器は、USB 2.0規格で最大2.5W、USB 3.0規格で最大4.5Wの電力を供給していました。これに対し、USB PD対応の急速充電器では、90倍以上の電力である最大240Wの電力を供給することが可能です。ワット数とは充電器が1秒間に供給する電気エネルギーの量を示す単位であるため、ワット数が大きくなるほど充電の速度は上がります。
ここで主要なデバイスの入力可能な最大ワット数と充電完了時間の目安を見てみましょう。
「神ジューデン」を謳っているXiaomi 13 T Proなど例外を除き、スマートフォンであれば25W程度、タブレットであれば30W~45W程度、ノートPCであれば100W程度の電力が必要となります。単体のデバイスでは、USB PDの最大240Wを利用する機会はほぼほぼありませんが、一つの充電器で複数デバイスを充電する際にはこの240Wの恩恵を受けることになります。
特にノートPCの充電についてはより多くの電源供給を必要としますが、USB PDの登場によってACアダプター等を使用せずに高出力が可能となったため、小型の充電器でも充電可能となったことのメリットは非常に大きいと言えます。
USB PD対応製品を使用する際の注意点
そんな様々なデバイスでの急速充電を可能としたUSB PDですが、使用する際には少し注意点があります。
「充電器」「ケーブル」「デバイス (スマートフォンなど)」の3つ全てがUSB PDに対応していることで初めて急速充電が可能となるということです。
特にケーブルについては見逃してしまいがちなので注意が必要です。いくらUSB PDの高性能急速充電器と急速充電対応のデバイスを使用したとしても、USB PD非対応のケーブルを使用してしまうと、ケーブルの最大電力供給量に依存してしまうため、急速充電は出来ません。
また、先ほどデバイスごとの最大ワット数を提示したように、充電する電子機器が対応できる電力は決まっているため、それ以上の充電器を使っても充電速度は速くなりません。たとえば、充電器が最大100Wの製品でも、スマホ側が受電できるのが最大20Wなら、充電は20Wで行われるため注意が必要です。
番外編:USB PDが登場したことによるメリット
ここまで沢山説明してきたUSB PDですが、実はUSB PDが登場する前にも多くの「急速充電のための規格」は存在していました。Ankerの独自規格である「Power IQ」やQualcommの独自規格「Quick Charge」などが挙げられます。しかし、各メーカーが独自の急速充電技術を開発した結果、ユーザーは充電にまつわる製品を全て同じメーカーで統一しなければならなくなり、多くの混乱を招きました。
ここでUSB PDが登場したことによって、全世界で統一された「USBによる急速充電のための国際標準規格」が策定されました。これによって、メーカーを問わず急速充電出来るようになったということが陰に隠れた大きなメリットだと言えます。
より高速に充電! USB PD対応のおすすめ急速充電器・ケーブル
広く普及が進んだUSB PDですが、未だ急速充電対応と謳っているすべての機器がUSB PDに対応しているわけではありません。商品の誇大広告に踊らされないよう、適切にUSB PD対応製品を選ぶことが大切になります!
以下に、実際に筆者も使用してオススメ出来ると感じたUSB PD対応製品をジャンルごとに紹介しますので是非参考にしてください!