EaseUS Video Editerは初心者でも使える動画編集ソフトです。
そこで今回、動画編集経験なしの私が実際に動画を作成してどのくらいのクオリティに仕上がるかどうかを実際に確かめてメリット・デメリットを究めます。
EaseUS Video Editerとは
EaseUS Video EditerはEaseUSの数あるソフトの中でも、「初心者でも使いこなせる動画編集ソフト これまでにない素晴らしい動画エフェクトを作成」と謳っている通り、”簡単に動画編集できる”ことを売りにしているソフトです。
EaseUSは元来データ管理領域に特化して活動してきた会社です。
2019年5月に 「EaseUS Exchange Recovery」が公開されてから半年。
「EaseUS Video Editer」は2020年1月に 遂にVer1.0が発売されました。
それに伴うように、一年先の2021年2月には初のiOSに向けたGPS位置情報変更ソフト「MobiAnygo」が発売されています。
EaseUS Video EditerはEaseUSの成長と共に少しずつ新たな領域へと足を踏み出す決意を感じさせる挑戦的な一本となっています。
まだまだ新星ともいえるこのソフトを今回は追求していきます。
EaseUS Video Editerでできること
「動画の編集はこれ一本で」とEaseUSが主張するように、一般的な動画であれば必要十分な機能が備えられています。
ビデオ | ・分割編集 ・トリミング ・画面ズーム・クロップ ・色補正 ・モザイク ・クロマキー合成* |
オーディオ | ・アフレコ ・ボイスチェンジャー ・音量調整 ・フェードイン/フェードアウト ・分割編集 ・トリミング ・ミュート |
テキスト | ・字幕を追加 ・音声字幕変換 |
テンプレート | ・フィルター ・ミュージック ・サウンドエフェクト ・字幕 ・画面切替 ・オーバーレイ ・オンライン素材 |
テンプレートが満遍なく用意されていることから「初心者でも使える」ことが頷けます。
機能は基本的なものが必要最低限には備わっている他、音声字幕変換などの最先端の機能も一部含まれていることが分かります。
システム要件
システム要件 | Windows 7/8/10 |
対応する動画/音声フォーマット | 動画 - avi、mpeg、wmv、mp4、movなど 音声 - wav、mp3、m4a、mid、flac、aac、wma、au、aiff、oggなど |
対応する写真のフォーマット | bmp、jpg、png、gif、tif、heicなど |
有料版と無料版の違いとは?
なんと本ソフトは、機能自体は無料でも全て利用できます。
ただしテンプレート、高解像度は制限されてウォーターマーク(ロゴや名称)は動画の端につくこととなります。
とはいえ、無料体験の制限は比較的小さいので、コンテンツによっては質はある程度確保された状態で商用利用さえも可能であるといえるでしょう。
有料版は他のEaseUSソフトと同様に買いきり版も存在しています。
Adobe Premiere3ヶ月分の価格で買い切り版さえも購入できる上に、まだ比較的新しいソフトのために今後のアップデートも期待できます。
そんなEaseUS Video Editer の使い勝手は如何なものでしょうか。
EaseUS Video Editerで作成した動画はこちら
さて、まずは動画作成経験なしの状態から実際に作成した動画をみていきましょう。
SEEKPUNCH管理者のGtankよりPUBGのクリップを一つ拝借してきました。
実は元の動画に含まれていたノイズを2ヶ所ほどカットしているのですが、お気づきになった方はいるでしょうか。
モザイク処理もほとんど気にならないほど自然になっているかと思います。
なお、冒頭の字幕効果、カウントダウン、サウンドエフェクトそして最後の画面エフェクトはいずれも全て
ソフト備え付けのテンプレートを利用しました。
コンテンツを生産し得るソフトであることを了解した上で本題の使用感について見ていきましょう。
EaseUS Video Editer徹底レビュー
概評
他のEaseUSソフトと同様、とても感覚的に理解しやすく実際に良くも悪くも「初心者向け」の動画編集ソフトであることを意識していると実感しました。
しかし分かりやすいからといって「初心者向け」のソフトにも関わらず、使い方の説明がないのみならず、具体的な機能の説明が薄いことも有料ソフトとして些かの疑問を覚えました。
機能は表面上のことは万能にこなせますが、深堀りするとなると満足の出来へと導けるかどうかは難しいところです。
現状では使いどころはやや限定されるでしょう。
さらにはまだバグが多いことも事実です。
今後のアップデートへの期待が込められます。
では具体的に見ていきましょう。
動画や音声の編集について
メリット
モザイクやカット、場面のつなぎといった最低限の機能においては全く違和感なく自然体な様子で編集されます。
その為凝った編集を施す必要のない場合には、Adobeのような高額ソフトと比較しても劣らず代用できるでしょう。
デメリット
今回はややデメリットも目立った結果となってしまいました。
まずはメリットの延長ですが、複雑な編集はかなり難しいのが現状です。
何故ならば動画と音声をデタッチ後にカットしてもう一度動画とともにグループ化するのは不可能です。
そのため、動画と音声が独立して編集される為にすぐにずれるのですが、その際の補助線はない為に、目盛りに離れた状態から合わせるのは難しく、そうなると音ズレを無くすのがほぼ困難になってしまいます。
そしてAdobeの色彩調整にはもちろん劣ってしまいます。
有料ソフトを選ぶのであれば、編集に少しでもこだわる場面があることが想定されます。
そんな中で、機能の多くがシンプルな事は、残念ながら購入の選択肢からまず外されることは間違いないのではないでしょうか。
テキスト編集について
メリット
色彩とフォントは十分に選べるため、安定した編集が可能です。
文字の効果もとても分かりやすく配置されているために、手間取ることなく選択できてスムーズでした。
デメリット
こちらも一つだけ問題点がありました。
画像からなんとなく察せられるかもしれませんが、やはり複雑な操作はできないものでした。
一つの挿入されたテキストスペースで一部の文字を選択して文字の色や効果を変更することができないのは、やや表現のバリエーションを乏しくしてしまう為に大きな難点ではないかと個人的には考えます。
テンプレートについて
素材は全体的に汎用性の高いものが揃えられている為に作成された動画でも、BGM以外は全て備え付けのテンプレートで賄えることができました。
ただ、汎用性は高いにしても数はいずれも100にも満たず、王道すぎて陳腐な印象を受けるものも多い印象です。
更にいえば、素材ではジョーク系が多くBGMはリラックス系が多いなどの偏りもみられました。
拘る人ほど使う場面は少なくなるかもしれません。
まとめ
やや今回のレビューでは否定的な意見が多くなってしまいましたが、実際には一つのコンテンツとして必要十分なものが創れたのも事実です。
当サイトのレビューでは、客観的かつ追求して吟味することを心掛けていますが、とはいえあくまでも一意見にすぎません。
百聞は一見に如かずです。無料動画編集ソフトとして、機能自体は全く制限されていない本ソフトだからこそ、一度自身でダウンロードして実際に自分の目と手でその使用感を確かめてみるのも良いでしょう。
EaseUS Video Editerの「動画編集ソフト」としての歴史はまだ浅い...。
これからのアップデートに期待です。
EaseUSとは?
EaseUS Software Co.,Ltd(有限会社イーザスソフトウェア)は2004年に中国四川省で設立された
データセキュリティに特化した製品を扱っている会社です。
本ソフト以外にもPC引っ越しソフトの「Todo PCTrans」やディスク管理ソフト「Partition Master」、バックアップソフト「Todo Backup」等様々なソフトウェアを配信しています。
普段からデータを扱う方の中には元よりEaseUSをご存知だったという方もいるのではないでしょうか。
データセキュリティソフトの分野ではとても名が知れていて、現在では160ヵ国以上でサービス展開されており、数千万人以上の個人及び法人方に利用されています。
※本記事はEaseUS様ご協賛のもと、製品を提供していただいた上で執筆しております。